
山本陶秀(やまもと とうしゅう)よる備前焼 ひさご形の花入
備前焼の人間国宝、山本陶秀(やまもと とうしゅう、1906-1994年)よる、ひさご形の花入をお譲りいただきました。素朴ながらも土の温かみと力強い造形が見事に融合した、まさに備前焼の神髄を感じさせる逸品です。
山本陶秀は、卓越した轆轤(ろくろ)技術によって「轆轤の名人」と呼ばれ、特に茶入れや花入といった茶陶の分野で孤高の地位を確立しました。その端正で品格ある作品は、古備前を深く研究し、現代にその美意識を昇華させたものです。
今回の花入は、焼き締めによる自然な土肌には、松割木の灰が降りかかり溶け出した「胡麻(ごま)」や、炎の当たり方で生じた複雑な「窯変(ようへん)」が見られ、一服の絵のような景色を呈しています。
備前焼の歴史は古く、平安時代末期に始まり、千年の伝統を持つ日本六古窯の一つです。室町時代末期から桃山時代にかけては、「わび・さび」の精神を体現する茶陶として特に愛され、現代に至るまでその素朴な魅力は多くの人々を惹きつけてやみません。
古美術永澤では、著名な作家の作品や古陶磁器など、幅広く査定・買取を承っております。買取を検討されているお品物がございましたら、まずはお気軽にご相談ください。
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