呉昌碩 竹図

近代中国画壇の巨匠、呉昌碩（ごしょうせき）による竹図の掛軸をお譲りいただきました。

呉昌碩は詩・書・画・篆刻ともに精通し、特に花鳥画においては独特の表現で高く評価される作家です。

本作品は、掛軸仕立てで、呉昌碩が得意とする竹を主題とした水墨画です。画面右側には力強い筆致で描かれた竹の幹と葉が配され、左側には詩文が記されています。

呉昌碩の竹図の特徴である太い筆による豪放な筆致が随所に見られ、竹の節や葉の表現には独特の線質が感じられます。特に竹の葉は一筆一筆に力がこもり、詩文は呉昌碩特有の力強い筆致で書かれており、この書と画の調和こそが、呉昌碩作品の大きな魅力の一つです。

保存状態は良好で、表装も丁寧に施されています。多少の経年による変色は見られるものの、画面に大きな損傷はなく、鑑賞に支障をきたすような問題は認められませんでした。

呉昌碩は近年、中国国内での再評価が高まっており、国際的なオークション市場でも高値で取引されています。特に竹図は呉昌碩の代表的な画題の一つであり、コレクターからの需要も安定しています。

呉昌碩は近代中国画壇に大きな足跡を残した人物です。

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