
酒爵杯 (しゅしゃくはい)
先日、お客様より、大変貴重な「酒爵杯(しゅしゃくはい)」をお譲りいただきました。その威厳ある姿は、まさに時を超えて歴史を物語る逸品です。
酒爵杯とは、古代中国において酒を温めたり、儀式で酒を酌み交わしたりする際に用いられた祭祀器の一種です。特に、その三本脚の独特な形状と、口縁部の「流(りゅう)」と呼ばれる注ぎ口、そして把手である「鋬(はん)」が特徴的です。
今回お預かりしたお品は、経年の変化による古色を帯びた表面が、かえってその歴史の重みを際立たせています。特に目を引くのは、器全体に施された精緻な文様です。饕餮文(とうてつもん)と呼ばれる神獣の顔をモチーフにした文様や、雷文(らいもん)が隙間なく彫り込まれており、当時の高度な鋳造技術と芸術性が凝縮されています。これらの文様は、単なる装飾ではなく、神聖な意味合いや魔除けの意味が込められていたと考えられます。
私ども古美術永澤では、今回の酒爵杯に対し、専門の査定士がその時代背景、材質、製作技法、保存状態、そして市場価値に至るまで、多角的に詳細な鑑定を行いました。その結果、その歴史的・美術的価値を評価し、お客様にご納得いただける価格での買取をさせていただきました。
古美術品は、単なる古いものではなく、その時代の文化や人々の営みを映し出す鏡であり、未来へと繋ぐべき貴重な文化財です。私ども古美術永澤は、このような貴重な品々が次の世代へと大切に受け継がれていくための架け橋となることを使命と考えております。
もしご自宅に眠る古美術品や、価値が分からず処分に迷われている品がございましたら、ぜひ一度、古美術永澤にご相談ください。一点一点、丁寧に拝見し、その真の価値を見出し、適正な価格での買取をお約束いたします。
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