
青銅鳥文香炉
重厚な風格を放つ「青銅鳥文香炉」をお譲りいただきました。
この香炉は胴部全体に細やかな装飾が施されており、対をなすように配された鳥の文様が印象的です。
背景を埋め尽くす渦巻文との組み合わせに、当時の鋳造技術の高さがうかがえます。長い歳月を経て育まれた深い色調と、底部の周辺に見られる緑青の対比が、古美術の味わい深い佇まいを醸し出しています。
蓋には細やかな透かし彫りと霊獣を象った鈕(ちゅう)が添えられ、仕立ての良い台座とともに、歴代の収集家に大切に保管されてきたことが伝わる一品です。
こうした意匠の源流は、古代中国の殷・周時代に神事を司る祭祀器として用いられた青銅器にあります。その厳かで洗練された造形美は、後世の日本でも茶人や数寄者たちに親しまれ、床の間を飾る香炉や鑑賞具として珍重されてきました。
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