
懐玉斎正次(かいぎょくさい まさつぐ)による根付「竹に虎図」
極めて精緻な彫刻が施された象牙製の根付をお譲りいただきました。そのお品は、江戸時代後期から明治時代にかけて活躍した名工、懐玉斎正次(かいぎょくさい まさつぐ、安永正次、1813年~1892年)の作品「竹に虎図」です。
懐玉斎正次は、写実的な表現と象牙を最大限に活かした滑らかな質感が特徴です。特に動物の生命感あふれる姿を捉えることに長けています。
今回お預かりしたこの根付の表には、岩場に伏せ鋭い眼光を放つ若々しい虎の姿が、細部まで丁寧に、かつ力強く表現されています。その表情や毛並みの写実性は、まさに神業と呼ぶにふさわしいものです。
根付の裏側に目を移すと、節々まで緻密に彫り込まれた竹林の図柄が見て取れます。虎が山野の王者とされるのに対し、竹は古来より節操や長寿の象徴とされます。この根付は、当時の人々の間に根付いていた縁起や美意識を体現する小さな芸術品です。
懐玉斎正次のような人気作家の優品は、国内外問わず常に高い評価を得ております。象牙や根付、古美術品の買取をお考えでしたら、古美術永澤へお気軽にご相談ください。
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