
下村観山の掛け軸
明治から昭和初期にかけて活躍した日本画家・下村観山の美しい掛け軸作品をお譲りいただきました。観山は横山大観と並び称される近代日本画の巨匠で、その作品は現在でも高い評価を受けています。
今回買取した作品は、観山が得意とした花鳥画です。淡い墨色のグラデーションで表現された夜空に浮かぶ満月、そして画面下部には桜の枝が配されています。観山特有の繊細な筆致で描かれた桜の花びらは、春の夜の静寂と美しさを見事に表現しています。
作品には観山の落款と印章が確認でき、保存状態も良好で、経年による多少のシミはあるものの、絵具の発色や線の美しさは十分に保たれています。
下村観山(1873-1930)は和歌山県出身の日本画家で、狩野芳崖に師事し、後に東京美術学校で岡倉天心の薫陶を受けました。天心とともに日本美術院の創設に参加し、横山大観らと共に近代日本画の発展に大きく貢献しました。
観山の作品は、伝統的な日本画の技法を基盤としながらも、西洋絵画の写実性を取り入れた独自の画風で知られています。特に花鳥画においては、自然の美しさを詩的に表現する手法が高く評価されています。
観山作品の市場価値は近年上昇傾向にあり、特に保存状態の良い掛け軸は高値で取引されています。今回の作品のような花鳥画は観山の代表的なジャンルであり、コレクターからの需要も高く、相場に基づいた適正な価格で買取させていただきました。
観山作品の買取では、作品の真贋確認、保存状態、箱書きの有無などが重要なポイントとなります。古美術永澤では経験豊富な査定士が丁寧に査定し、お客様に納得いただける価格をご提示いたします。
近代日本画の巨匠・下村観山の作品は、美術史的価値と市場価値の両面で高く評価されています。観山作品をお持ちの方は、ぜひ一度古美術永澤にご相談ください。専門知識を持つ査定士が責任を持って拝見いたします。
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