
竹内栖鳳(たけうちせいほう)
この度、明治から昭和初期にかけて活躍した日本画壇の巨匠・竹内栖鳳の貴重な作品をお譲りいただきました。栖鳳は京都画壇を代表する画家として、近代日本画の発展に多大な貢献をした人物です。
今回の作品は、画面上部に配された一本の松と、その右側に描かれた人物が印象的な構成となっています。特に注目すべきは、松の葉の表現に見られる独特の筆致です。濃淡の異なる青緑色を巧みに使い分け、風にそよぐ松葉の動きを見事に捉えています。
栖鳳の作品の特徴である「生きた描写」が随所に感じられる作品です。岩肌の表現では、墨の濃淡と色彩を組み合わせた独自の技法により、質感豊かな仕上がりを実現しています。
作品左上に押された朱印は栖鳳の真作を判定する重要な手がかりとなります。色彩の退色も少なく、制作当時の美しさを保持している点も評価できます。
竹内栖鳳は、1900年のパリ万国博覧会で銀牌を受賞するなど国際的にも高い評価を受けた画家で、その作品は現在でも美術愛好家や コレクターから熱い注目を集めています。特に動物を題材とした作品が有名ですが、今回のような風景作品も栖鳳の多彩な表現力を物語る貴重な資料として価値があります。
古美術永澤では、栖鳳をはじめとする近代日本画の巨匠たちの作品を適正な価格でお買取りしております。作品の状態、来歴、技法などを総合的に判断し、市場価値を反映した査定を行なっております。日本画や掛け軸などの美術品をお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。経験豊富な査定士が責任を持って拝見させていただきます。
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