
和田三造(わだ さんぞう)の掛け軸
この度、明治から昭和にかけて活躍した日本画家・和田三造(わだ さんぞう、1883-1967)の作品を買取させていただきました。
今回の作品は二つの青い果実を描いた静物画で、落ち着いた色調と繊細な筆致が印象的な逸品でした。
和田三造といえば、洋画の世界で名を馳せた画家として広く知られていますが、実はこのように日本画でも素晴らしい作品を数多く残しています。
今回の作品は、二つの冬瓜が瑞々しく描かれた作品です。繊細な筆致と、淡くも奥行きのある色彩で表現された冬瓜は、手に取れそうなほどのリアルさを感じさせます。画面左には詩が記されており、写生を超えた、作家の深い精神性が感じられます。
和田三造はの功績は多岐にわたります。東京美術学校で学んだ後、ヨーロッパ各地を巡歴。帰国後は文展で活躍しました。洋画だけでなく、日本画、水墨画、工芸など、ジャンルを超えた活動を展開しました。特に、その洋画と日本画の双方に通じた技法は、日本の近代美術史において独自の地位を築いています。また、彼は『色の標準』といった研究書を著すなど、色彩への深い造詣も持ち合わせていました。
このような作品の査定ポイントは多岐にわたります。まず、重要なのは真贋です。落款や印譜、そして筆致や画風が作家の特徴と一致しているかを慎重に確認します。次に、作品の状態です。シミや折れ、虫食いなどがなく、保存状態が良いほど査定額は高くなります。共箱や識箱と呼ばれる箱が付属している場合、その箱に作家自身の署名や落款があるかどうかで、作品の由緒や価値がより明確になります。
もしご自宅に眠っている美術品や掛け軸がございましたら、ぜひ一度、古美術永澤にご相談ください。当社の経験豊富な査定士が、お客様の大切なお品を丁寧に拝見し、その価値を誠実に評価させていただきます。査定は無料ですので、お気軽にお問い合わせいただければ幸いです。皆様からのご連絡を心よりお待ちしております。
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