
川端龍子(かわばた りゅうし)の「蓮」
貴重な川端龍子(かわばた りゅうし、1885-1966年)の墨絵の掛け軸「蓮」をお譲りいただきました。川端龍子は、近代日本画壇において独自の道を切り拓いた巨匠であり、力強い筆致と大胆な構図で知られています。
大正から昭和にかけて活躍し、伝統的な日本画の枠に飽き足らず、大作主義と革新的な表現で独自の画境を確立しました。彼が主宰した青龍社は、日本画の新しい可能性を追求する旗手として、画壇に大きな影響を与えました。
今回の作品は、蓮池の情景を見事に捉えています。水面に咲き誇る蓮の花や、水滴を弾く鮮やかな蓮の葉は、静謐でありながらも生命力に満ちた龍子独自の表現が際立っています。墨の濃淡と、そこに添えられる鮮やかな色彩の対比が、蓮池の広がりと奥行きを伝えています。
特に、蓮の葉を大胆な構図と力強い筆致で捉える手法は、龍子の哲学である「会場芸術」の精神が宿っているかのようです。
もしご自宅に、龍子をはじめとする著名作家の日本画や古美術品がございましたら、経験豊富な査定士が、丁寧に査定いたします。お客様の大切な作品への想いを引き継ぎ、適正な価値で買取させていただきますので、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
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