
竹内栖鳳(たけうち せいほう)による短冊画「春さむし」
近代日本画の巨匠、竹内栖鳳(たけうち せいほう、1864-1942年)による稀少な短冊画「春さむし」をお譲りいただきました。
竹内栖鳳は、狩野派や円山・四条派の伝統を踏まえつつも、ヨーロッパ視察での知見を活かし、西洋絵画の写実性や空気感を巧みに取り入れ、独自の画風を確立した革新者です。
本作のような短冊画は、彼の精緻な本画とはまた異なり、ふとした瞬間に宿る詩情を、気負いのない、しかし確かな筆さばきで捉えた洒脱な魅力に溢れています。
「春さむし」というタイトルと、その簡潔な墨の描写からは、早春のまだ冷たい空気の中、ひっそりと佇む自然の姿、あるいは物憂げな心情が感じられ、見る者に静かな感動を与えます。この余白の美、墨の濃淡のみで全てを語る表現力こそが、栖鳳の真骨頂であり、洗練された京の雅を今に伝える貴重な作品です。
古美術永澤では、竹内栖鳳の作品をはじめ、さまざまな古美術品の査定・買取を承っております。お手元に買取を検討されているお品がございましたら、ぜひ一度、お気軽にご相談ください。
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