
刀の鍔(つば)コレクション
刀の鍔(つば)コレクションをお譲りいただきました。
この鍔は、優れた金工技術を示す見事な作品群です。主に赤銅(しゃくどう)素材のものとみられ、それぞれ異なる技法でつくられています。左上の鍔は上部に繊細な銀象嵌による意匠が施されており、三つの孔(あな)があることから、実用的な装刀のために設計されたことがうかがえます。
右上の円形の鍔には、より精巧な金・銀の象嵌(ぞうがん)により自然風景と人物が描かれており、日本の民話の一場面を表現している可能性があります。このような絵画的表現は、名工による作品であることを示唆しています。
右下の鍔はより簡素なデザインで、経年による古色が見られ、本物の風合いを保っています。右下の鍔には金象嵌で花押(かおう)のような銘が入っており、作品の価値を高める重要な要素となります。
このコレクションが貴重なのは、保存状態の良さです。数百年の歴史を持つにもかかわらず、これらの鍔は構造的に完全性を維持しています。表面の微妙な色調の変化はその年代を物語ると同時に、真贋を確認するものとなっています。
鍔のコレクターにとって、こうした鍔は単なる歴史的工芸品ではなく、価値が上昇する資産でもあります。近年の市場取引では、同様の質を持つ江戸時代の刀装具は、来歴、状態、芸術的価値により、一点あたり高額で取引されています。
古美術永澤では、このような品物を査定する際、金工技術の質、意匠の希少性、歴史的重要性、保存状態、記録された来歴など複数の要素を考慮します。
もしこのような鍔などの日本刀装具をお持ちでしたら、ぜひ古美術永澤の目利きによる査定をご検討ください。丁寧に拝見し品物の価値を最大限に評価いたします。
関連買取実績
-
2025.04.20
-
2025.04.01
-
2024.11.15
-
2017.10.03