
金蒔絵箱
この度、貴重な金蒔絵箱をお譲りいただきました。
一見して目を奪われるのは、箱の蓋いっぱいに描かれた雄々しい龍の姿です。金色の蒔絵で精緻に描かれた龍は、迫力と躍動感に満ちています。その周囲には、吉祥の象徴とされる瑞雲が漂うように表現されており、全体の構図に荘厳な趣を与えています。
特筆すべきは、その技術の高さです。金蒔絵は、漆器の表面に漆で文様を描き、それが乾かないうちに金や銀などの金属粉を蒔きつけて定着させる日本独自の伝統技法です。この箱に施された蒔絵は、複数の技法が巧みに組み合わされています。特に龍の鱗や爪の表現に見られる盛り上がった部分は高蒔絵によるもので、立体感と力強さを際立たせています。また、金の濃淡や輝きの違いを使い分けることで、龍の表情や雲の奥行きが見事に表現されており、熟練の職人の手によるものであることが伺えます。
全体的に保存状態は良好で、このような古美術品は、実用品としてだけでなく、当時の美意識や職人の技術、そして所有者の格式を伝える歴史的資料としての価値を併せ持ちます。
古美術永澤では、このような美術的価値の高い金蒔絵作品はもちろんのこと、日本の伝統工芸品全般の買取に力を入れております。長年培ってきた専門知識と経験豊富な査定士が、お客様の大切なお品物を一点一点丁寧に査定し、適正な価格をご提示させていただきます。
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