
堆黒筆唐草文
漆芸の醍醐味を伝える一品、「堆黒(ついこく)筆」をお譲りいただきました。
漆を幾重にも塗り重ねて層を作り、その厚みを利用して精緻な文様を彫り出す堆黒は、中国の宋から元時代にかけて高度な発展を遂げた彫漆技法の一つです。
今回の筆は、軸全体に流麗な唐草文様が隙間なく施されており、手にした瞬間に伝わる彫りの深さと、漆ならではの確かな重厚感が感じられます。
彫漆の歴史は古く、鎌倉時代に日本へと伝来しました。当初は唐物として珍重されてきましたが、やがて日本の職人たちの手によって独自の進化を遂げ、茶の湯の道具や文房具として武士や文人たちの間で愛されるようになりました。
特に筆軸に彫漆を施す贅沢は、書を愛でる文化が成熟していた証でもあります。漆黒の層が織りなす陰影は、使い込むほどに艶を増し、時代を経ることでしか得られない奥深い風格を纏っています。
古美術永澤では、こうした歴史的価値のある漆芸品や文房具の価値を正しく見極めるため、日々研鑽を積んだ査定士が丁寧に対応しております。長年大切にされてきたお品物や、価値が分からず眠っている古美術品がございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
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