
堆黒玉の根付をお譲りいただきました。
中国発祥の漆工芸技法である堆黒は彫漆の一種で、黒漆を厚く塗り重ねて層を作り文様を彫り刻んでいきます。漆の厚みによる立体感と重厚な黒色の美しさは、使い込むほどに艶が増します。文様は屈輪文(ぐりもん)と呼ばれる渦状の文様で、「ぐりぐり」や「ぐりん」とした見た目から「ぐり」と名付けられました。渦巻文や雲文丸、ハート、メガネのような幾何学的な曲線を深く彫り出す装飾模様が特徴です。こちらは彫りの隙間から朱漆がわずかに見え、色のコントラストが模様を際立たせています。大胆で力強い一方、洗練された繊細さも兼ね備えた作品です。
ストラップの元祖ともいわれる根付は、本来は実用的な道具として富裕な商人や武士の間で大流行していましたが、次第に精巧な彫刻が施された日本の伝統工芸品へと変化しました。その人気は日本国内にとどまらず、海外での評価も高く熱狂的な収集家が多く存在します。ご自宅に眠っている根付や古美術品がございましたら、ぜひ一度、古美術永澤にご相談ください。
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