
守家勤による「破風峠からの富士」です。本作は、山梨県と長野県の境にある破風峠から望む富士山を描いた油彩作品で、朝焼けに紅く染まる山頂の輝きが印象的です。画面下部には高原の草原と湖面が広がり、清らかな空気と静寂が漂う風景が写実的かつ情緒豊かに表現されています。
守家勤は1935年北海道生まれの洋画家で、1970年に一水会展や三軌会展に入選・受賞を果たして以来、風景画を中心に旺盛な制作を続けてきました。油彩による重厚な筆致と柔らかな色彩表現を特色とし、特に富士山や八ヶ岳など日本の山岳風景を題材にした作品を数多く手がけています。全国の百貨店で個展を開催するなど幅広い発表活動を行い、実直な写実表現と穏やかな感情表現で多くの支持を集めました。
本作も、朝焼けに染まる富士の清らかな姿が鮮やかに描き出されており、自然への敬愛と画家の誠実なまなざしが伝わる作品です。
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