
藤田嗣治によるリトグラフ「二匹の猫」です。藤田はエコール・ド・パリを代表する画家であり、乳白色の下地に精緻な線描を重ねる独自の技法で知られています。その画業の中で、猫は特別な存在として繰り返し登場し、生涯を通じて数多くの名品を生み出しました。
本作「二匹の猫」では、一匹は丸く身を丸め眠りにつき、もう一匹は横たわりながら視線を相手に向けており、猫の個性や関係性をユーモラスに表現しています。柔らかな毛並みを精緻に描き分けることで、二匹の対照的な性格が際立ち、画面に独特の緊張感と親しみやすさが同居しています。
藤田は自ら猫を飼い、日常生活の中でその仕草や表情を観察していたことで知られています。『猫の本』をはじめ、多くの挿画やリトグラフで猫を描いた背景には、芸術家としての冷静な観察眼と、愛猫家としての温かな眼差しがありました。この「二匹の猫」にも、まるで人間の関係性を思わせるような対比が込められており、藤田が動物を通じて人間性を映し出そうとした姿勢が感じられます。
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