
川瀬巴水(かわせはすい)による木版画「大森海岸」の後摺りです。
この作品は、川瀬巴水が大正期に手がけた「東京二十景」やその周辺の東京風景シリーズに関連する一図として知られています。巴水は東京・大森を拠点としていたことから、この地を題材にした作品をたびたび制作しました。「大森海岸」はその中でも特に初期の代表作であり、後年まで繰り返し摺られた人気図です。
「後摺り」とは、初摺(制作当時の摺り)から時間を経て、同じ版木を使って再度刷られたもので、初摺と比べ色彩の濃淡や摺りのニュアンスに違いが出るのが特徴です。とはいえ、本図は巴水の地元である大森を象徴する題材であり、作家自身にとっても特別な意味を持つ風景のため、市場でも後摺り作品ながら根強い需要を誇っています。
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