
日本近代洋画の巨匠・林武による「座る夫人」です。強い線描と重厚な色彩によって人物の存在感を際立たせた一作で、林武の個性が最も鮮明に表れた時期の作品といえます。
林武は、フォーヴィスムの影響を受けつつ独自の造形感覚を築いた作家で、戦後日本洋画の発展に大きな足跡を残しました。本作においては、構図の大胆さと筆圧の強いクレヨン線が印象的であり、青と赤の対比が人物の精神的な深みを象徴しています。顔や手の表現にも彫刻的な力強さがあり、写実を超えた人間の内面を描き出しています。
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