
洋画家・林武による「魚」です。林武といえば力強い人物像や富士山を思い浮かべる方が多いですが、実は魚を主題とした作品も数多く制作しています。
富士山が日本の象徴として、女性像が生命力や美の象徴として描かれたように、魚も林武の生命や存在感への関心を表現するモチーフでした。特に1950〜60年代の「魚」シリーズには、強い筆圧で描かれた黒の線と、黄・緑・青などの分厚い色層が特徴的で、具象と抽象の境界を行き来する林独自の造形が見られます。
保存状態も良好で、厚く重ねられた絵具の層と勢いある筆運びから、色彩の深みや絵肌の質感も当時のまま良く保たれています。
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2025.10.19
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