九谷焼能楽盃

繊細な色絵金彩が施された九谷焼の能楽盃五客セットを買取させていただきました。

この五つの盃の絵柄は、それぞれ能の演目を題材とした、いわゆる「能楽図 (のうがくず) 」と呼ばれるものです。細部に至るまで丁寧に描かれた人物の表情や衣装の文様、そして豊かな金彩の使い方が、九谷焼の豪華絢爛な特色をよく表しています。白地に 金彩と赤、緑、紫、そして紺青、黄といった 九谷五彩 （くたにごさい） を基調とした色彩は、見る者に強い印象を与えます。

九谷焼の歴史は古く、江戸時代初期に遡りますが、特に明治時代以降は、その高い技術と装飾性が海を越えて評価され、「ジャパン・クタニ」として世界的な人気を博しました。このような能楽図は、当時の文化的な高まりの中で、贈答品や観賞用として作られたものと考えられます。

古美術永澤では、九谷焼をはじめとする陶磁器、茶道具、掛け軸など、幅広く古美術品の査定・買取を承っております。買取をお考えの際は、どうぞお気軽にご相談ください。

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