
近代日本を代表する陶芸家、川喜田半泥子の萩茶碗をお譲り頂きました。箱には「萩の露」とあります。
川喜田半泥子(かわきた はんでいし、1878–1963)は、日本の近代陶芸における前衛的な陶芸家として知られています。号の「半泥子」は「半ば泥なずみて、半ば泥まず」「半分泥だらけになりながら没頭しても、半分は冷静に己を見つめよ」という意味を込めた雅号です。
伊勢の有力商家に生まれた川喜田半泥子は実業家として成功を収める一方、50歳前後から本格的に陶芸に打ち込み始めました。その作品は非常に多彩で型にはまらないことで有名です。釉薬や土、焼成方法を自ら研究し、わざと歪ませたり、荒々しさを残した造形を行いました。その表現は彼自身が「下手で結構、面白ければよい」と語ったとされるように、完成度よりも勢いを大切にしたものでした。古唐津・織部・楽焼などを踏まえつつ模倣に終わらない独自の作風を追求した作品は、茶人たちからも高く評価されています。自由で大胆な作品は近代陶芸の鬼才として、後の現代陶芸に大きな影響を与えました。
萩の露と題されたこの作品は、土味を残す素地に淡い乳白色の釉が自然の岩肌を思わせる景色を生んでいます。白露が研ぎ澄まされた感性で表現された川喜田半泥子らしい作品です。朴訥として温かみのある風合いが茶室に豊かな情景を与える茶碗といえるでしょう。
著名作家の作品から代々受け継がれた古美術品まで、確かな鑑定眼で査定いたします。買取をご希望のお品物がございましたら、ぜひ古美術永澤へご相談ください。
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