
三代 歌川豊国(歌川国貞)による浮世絵「東海道五十三次の内 川崎駅 白井権八(かわさきえき しらいごんぱち)」です。
「役者見立東海道」と呼ばれるシリーズ作品の一つで、手前に役者絵、背景に演目や登場人物に関係する宿場の風景(この場合は川崎駅)が配されており、五代目 岩井半四郎が「白井権八」に扮している様子が描かれています。
白井権八は「平井権八」という江戸時代前期に実在した鳥取藩士の武士をモデルにしており、歌舞伎・浄瑠璃を中心に「白井権八」という名で複数の演目に登場するヒーロー的な役柄です。
実際、背は五尺(約151cm)より多く、当時は長身の部類に入る色白の美男であったとされる平井権八をもとに、白井権八は腕が立つ美男の若侍として描かれています。
白井権八が登場する演目は複数ありますが、お尋ね者として江戸へ向かう権八が、鈴ヶ森で侠客の幡随院長兵衛(ばんずいいんちょうべえ)と出会う「鈴ヶ森」の場を含む「手鞠歌三人長兵衛(てまりうたさんにんちょうべえ)」や、権八と遊女小紫の悲恋が描かれた「浮世柄比翼稲妻(うきよづかひよくのいなづま)」が有名です。
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