
浮世絵師 歌川国貞(三代歌川豊国)による1861年制作の歌舞伎役者絵です。演目「菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)」の四段目「寺子屋」のシーンを描いています。上演回数が非常に多く、有名で代表的な演目です。
右側から、「松王丸」役の四代目中村芝翫、「武部源蔵」役の河原崎権十郎、源蔵の妻「女房戸浪」役の吾妻市之丞です。
寺子屋を営む源蔵は、主君菅丞相の子・菅秀才を匿っているのですが、松王丸がやってきて、「菅秀才を隠しているのは分かっている。この場で討って首を渡せ」と迫ってきます。松王丸を欺き若君・菅秀才を守るため、夫婦は共謀します。
菅秀才の代わりに、つい先ほど寺子屋に挨拶にきた小太郎という少年を討って首桶に入れる策を思いつきます。
松王丸は首が本物かあらためようと、源蔵を厳しくにらみつけています。戸浪は夫の嘘に協力するため、場を取り繕うような媚びた笑みを浮かべていますが、心中は穏やかではありません。
中央の源蔵は菅秀才を守るためとはいえ、会ったばかりの罪もない少年を討たなければならず、葛藤と覚悟の狭間で複雑な表情をしており、刀を振り下ろした右手は、その役柄の悲劇性や運命性を視覚化するため、華々しい模様で強調されています。
三者三様の緊張感溢れる場面が、ドラマチックに描かれています。
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