
三代 歌川豊国(歌川国貞)による浮世絵「東海道五十三次の内 岡部 六弥太(おかべ ろくやた)」です。
「役者見立東海道」と呼ばれるシリーズ作品の一つで、手前に役者絵、背景に演目や登場人物に関係する宿場の風景(この場合は岡部)が配されており、歌舞伎役者の嵐吉三郎が「岡部六弥太忠澄(おかべろくやたただすみ)」に扮している様子が描かれています。
岡部六弥太は実際に存在した平安時代末期から鎌倉時代初期に活躍した武蔵武士で、歌舞伎演目「一谷武者絵土産(いちのたに むしゃえのいえずと)」。の登場人物です。
岡部六弥太がこの演目で身に着けている裃の文様は「六弥太格子(ろくやたごうし)」といいます。
三枡文(みますもん/三つの正方形を重ねた模様)を互い違いに組み合わせた連続模様。三枡繋ぎ(みますつなぎ)および角繋ぎ(かくつなぎ)の変形です。嘉永年間に、歌舞伎役者の八代目市川団十郎が「一谷武者絵土産」の岡部六弥太に扮したときに、裃(かみしも)にこの文様を使い、この名が定着しました。「三枡文」は市川家の定紋です。現代でも浴衣や手ぬぐいなどの柄に用いられています。
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