
三代 歌川豊国(歌川国貞)による浮世絵「東海道五十三次の内 二川 友市(ふたがわ ともいち)」です。
「役者見立東海道」と呼ばれるシリーズ作品の一つで、手前に役者絵、背景に演目や登場人物に関係する宿場の風景(この場合は二川)が配されており、歌舞伎役者の四代目 市川小團次(いちかわ こだんじ)が「石川友市」に扮している様子が描かれています。
友市は、石川五右衛門の幼名です。浮世絵では歌舞伎演目「増補双級巴 石川五右衛門(ぞうほふたつどもえ いしかわごえもん)」で五右衛門が将軍の証(御正印)を盗むため、中納言に化けた石川五右衛門が足利邸に潜伏している場面が描かれています。
この物語には次左衛門という五右衛門の育ての親も登場します。武家の女性を殺して大金を盗んだ過去があり、その女性が孕んでいた子どもを自責の念にかられ引き取り、友市と名付け育てます。しかし、友市は子どものころから手癖が悪く、12歳で奉公にでたまま行方不明となり、今や石川五右衛門という天下の大泥棒。次左衛門は泥棒となった友市、五右衛門を追い、改心させたいと思い行方を追っていく場面から物語が始まります。
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