
初代 歌川広重による浮世絵「江戸名所 佃島住吉の社(つくだじま すみよしのやしろ)」です。
歌川広重(1797-1858)は江戸時代の浮世絵師です。「東都名所」のシリーズを皮切りに、数々の風景画を制作、人気絵師として名を馳せた一人です。ヨーロッパの遠近法を取り入れた卓越した構図や、「広重ブルー」をはじめとした鮮やかな色彩は多くの人の心を掴みました。
東京都中央区の隅田川河口に位置する「佃(つくだ)」は、江戸初期に徳川家康が摂津国佃村(現在の大阪市西淀川区佃)から漁師34人を江戸に呼び寄せ、鉄砲洲の干潟を埋め立てて居住させ、幕府より江戸近海の自由操業権を与えられ、漁師町として発展しました。
江戸名物の「佃煮」発祥の地とされていて、漁で余った魚を塩などで煮て保存食としたのが始まりで、現在でも老舗の佃煮屋が営業しています。
本図奥にあるのが住吉神社で佃島の漁師たちが故郷の住吉大社を勧請して創建した神社で、海上安全の守護神として信仰を集めていました。佃大橋が完成するまで、島と対岸を結ぶ重要な交通手段として「渡し舟」が運行されていました。
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