
初代 歌川広重による浮世絵「江戸名所 亀戸梅屋舗(かめいど うめやしき)」です。
歌川広重(1797-1858)は江戸時代の浮世絵師です。「東都名所」のシリーズを皮切りに、数々の風景画を制作、人気絵師として名を馳せた一人です。ヨーロッパの遠近法を取り入れた卓越した構図や、「広重ブルー」をはじめとした鮮やかな色彩は多くの人の心を掴みました。
「亀戸梅屋舗」は、かつて亀戸天神社の裏手にあった梅園で、龍が大地を這うような特徴的な形の梅の木「臥竜梅(がりゅうばい)」が有名となり、第8代将軍徳川吉宗も訪れるなど、春の行楽地として大いに賑わっていました。
江戸時代の俳人・服部嵐雪(はっとりらんせつ)が詠んだ句に
「白雲の 龍をつつむや 梅の花」
という、満開の白梅がまるで白い雲のようであり、臥龍梅という竜を包んでいるように見えることを詠った句もあります。
背景の薄紅色があたたかな空気感や、梅の香りを感じる、春の穏やかな空気感をまとった作品です。
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