
初代 歌川広重による浮世絵「富士三十六景 左側の作品:駿河薩タ之海上(するがさったのかいじょう)と右側の作品:伊豆の山中(いずのさんちゅう)」です。
富士三十六景は広重がその画業の晩年に手掛けた富士山をテーマにしたシリーズで、葛飾北斎に対抗して描いたと言われています。
駿河薩タ之海上は、現在の静岡県、由比宿と興津宿の間に位置する薩埵峠(さったとうげ)付近です。近景の高く飛沫をあげる波と遠景の駿河湾の穏やかさの対比が印象的であり見応えがあります。波は富士を巻き込むな形をし、その先に千鳥が飛ぶという視線の流れを意識した構図は北斎の傑作「神奈川沖浪裏」を彷彿とさせます。
伊豆の山中は、伊豆半島の中央部、天城山系の山間部(静岡県)です。深い谷を流れる大きな滝を正面に据え、背後にそびえ立つ富士山を強調した構図です。滝は、伊豆第一の名爆「浄蓮の滝」で差は25m、幅は7m程あります。横に描かれた樵夫と比べても滝の幅や富士の大きさが強調されています。
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