
初代 歌川広重による浮世絵「富士三十六景 左側の作品:東都数寄屋河岸(とうとすきやがし)と右側の作品:東都駿河町(とうとするがちょう)」です。
富士三十六景は広重がその画業の晩年に手掛けた富士山をテーマにしたシリーズで、葛飾北斎に対抗して描いたと言われています。
東都数寄屋河岸は現在の銀座・数寄屋橋付近を描いた作品です。夜のうちに降った雪が一面にふっくらと積もっていて、薄紅色が掃かれているのは、これから朝日が昇る頃を表しています。雪晴の景色が持つ透明感・清涼感ある本図は広重の富士シリーズでは唯一の雪景色です。
東都駿河町は現在の日本橋室町付近を描いた作品です。冨士に向かって左右対称に店が立ち並ぶという、駿河町をあえて通りの右側だけを切り取る珍しい構図をとっています。呉服商三井越後屋の店先を、新年の祝芸人である万才(まんざい)、鳥追、太神楽などが賑やかに行き交う様子が描かれ、新年を寿ぐ様子に、縁起の良い富士を重ね合わせています。
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