
こちらは豊原国周の梅幸百種之内「操三番叟(あやつりさんばそう)操(三番叟)」です。
「梅幸百種(ばいこうひゃくしゅ)」とは、梅幸という歌舞伎役者が扮した100種の役を豊原国周(とよはらくにちか)が版画であらわしたもので、梅幸とは幕末から明治にかけて活躍した名優、五代目 尾上菊五郎の俳名です。全100図にわたって描き出した国周の晩年の代表作として知られています。
操り人形が三番叟(さんばそう)を踊るという趣向の軽妙な舞踊として人気がある演目です。後見が箱から糸操りの三番叟の人形を取り出し、操りの糸をさばくと、三番叟が軽やかに踊りはじめます。やがて、人形の糸が切れたり、もつれたりしますが、後見が糸をつなぐと三番叟は再び踊り出し、五穀豊穣を祈り、めでたく舞納めます。踊り手は実際に糸でつながっているわけではありませんが、西洋渡来の見世物を積極的に歌舞伎に取り入れた五代目菊五郎は、ゴム糸を使って、三番叟が実際に宙に浮かぶような演出をしたと言われています。
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