青森県の骨董品買取は
古美術永澤

本州最北端に位置し、三方を海に囲まれた青森。その歴史は古く、世界文化遺産にも登録された「北海道・北東北の縄文遺跡群」に代表されるように、豊かな縄文文化が花開いた地です。その後、津軽藩と南部藩という二つの藩がそれぞれ独自の文化を育み、北前船交易によって各地の文物ももたらされました。厳しい自然環境の中で培われた手仕事の伝統も、青森の骨董品・古美術を特徴づけています。

縄文文化と考古遺物

三内丸山遺跡をはじめとする縄文時代の遺跡からは、精巧な土器や土偶、漆器などが出土しており、その芸術性の高さは世界的に知られています。（古美術永澤では、公的な手続きを経ていない出土品の買取は行っておりません。考古資料としての価値があるものについては、適切な機関へのご相談をお勧めする場合もございます。）

津軽藩と南部藩の文化財

弘前を城下町とした津軽藩、八戸を中心とした南部藩では、それぞれ異なる文化が発展しました。武具甲冑、藩主ゆかりの書画、古文書、そして藩内で庇護された工芸品などが今に伝わります。特に津軽藩では、美しい「津軽塗」が発展しました。

北前船がもたらした品々

江戸から明治にかけて日本海を往来した北前船は、青森の港町（鯵ヶ沢、深浦、野辺地、八戸など）にも寄港し、陶磁器（伊万里焼、九谷焼など）、漆器、反物といった上方の品々や、各地の特産品をもたらしました。これらの交易品が、今も旧家などに残されていることがあります。

手仕事の伝統が生んだ工芸品

津軽塗（つがるぬり）： 漆を何層にも塗り重ね、研ぎ出すことで生まれる複雑で美しい模様が特徴。国の伝統的工芸品にも指定されており、古い時代の名品は骨董品として高い価値があります。

こぎん刺し・南部菱刺し： 津軽地方の「こぎん刺し」、南部地方の「南部菱刺し」は、麻布に木綿糸で幾何学模様を刺したもので、厳しい寒さをしのぐための実用から生まれた美しい手仕事です。古い時代のものは資料的価値も高く、蒐集の対象となっています。

その他： 八幡馬（南部地方の郷土玩具）、津軽びいどろ（比較的新しいが、初期の作家物など）なども青森を代表する工芸品です。

青森県立美術館（棟方志功コレクションは必見）や弘前市立博物館、八戸市博物館などで、青森の豊かな歴史と美術に触れることができます。