
安藤緑山(あんどうろくざん)の象牙彫刻
安藤緑山(あんどうろくざん)の象牙彫刻作品をお譲りいただきました。
安藤緑山(1885-1954)は大正から昭和にかけて活躍した日本を代表する彫刻家です。繊細な技巧と写実性を追求した作風で知られ、特に果実や野菜を題材とした象牙彫刻作品は国内外で高い評価を受けています。中でも柿の彫刻は緑山の代表作として多くの美術愛好家に珍重されています。
緑山の柿の象牙彫刻の最大の特徴は、その驚くべきリアリズムにあります。柿の表面のなめらかさ、ヘタの繊細な質感は象牙の特性を最大限に活かした技術の結晶です。特に、熟した柿特有の「霜降り」や色ムラの表現は緑山の観察眼と技術力の高さを表しています。
また、緑山の作品は写実を超えた芸術性があり、柿の持つ自然の美しさと季節感を繊細に表現しています。これらの特徴から、緑山の柿彫刻は日本の工芸品としての価値だけでなく、純粋な美術品としても高い評価を受けています。
安藤緑山の柿の象牙彫刻の買取価格は様々な要素によって大きく変動します。まず作品の状態が非常に重要で、欠けやひび、変色などのダメージがないものほど高く評価されます。また緑山のサインや共箱の有無も価値に大きく影響し、これらが揃っている場合は価格が大幅に上昇します。制作年代については、晩年の作品よりも円熟期(大正末期〜昭和初期)に制作された作品が特に人気があります。さらに作品の大きさと細工の精緻さも重要な要素であり、大きなサイズでより精巧な細工が施された作品ほど高価で取引される傾向にあります。
安藤緑山の作品は、その価値の高さゆえに模造品も存在します。正確な価値を見極めるためには、専門的な知識と経験を持つ査定士による査定が不可欠です。古美術永澤では長年の経験と豊富な取引実績を活かし、お客様の大切な緑山作品の価値を最大限に評価いたします。
古美術永澤では象牙製の古美術品の買取を強化しております。象牙製品等を取り扱う事業者として登録をしておりますので安心してお任せいただけます。
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