金銅仏 観音菩薩立像

この度、大変優美な観音菩薩立像の金銅仏をお譲りいただきました。

本作品は精緻な造形美と保存状態の良さが特徴的な金銅製菩薩立像です。特筆すべきは、宝冠に施された細密な彫刻技法です。蓮華文様を基調とした装飾は、当時の高水準の金工技術を物語っており、宮廷や有力寺院との関連が推察されます。

衣文の表現も見事で、流れるような衣文のひだは自然な動きを感じさせ、仏師の高い技量を示しています。右手は施無畏印(せむいいん)を結ぶ典型的な観音菩薩の姿で表現されており、慈悲深い表情とともに見る者の心を和ませます。

金銅仏は銅を基材とし、表面に金鍍金を施した仏像で、飛鳥時代から制作が始まりました。

本作品の鋳造技術の高さは、細部まで丁寧に仕上げられた装身具からも窺えます。胸飾りや腕釧(わんせん)の文様など、妥協のない仕上がりを見せています。

今回の買取では、以下の点を評価させていただきました。まず、金鍍金の残存状態が良好であること。経年による摩耗が少なく、製作当初の輝きを保持しています。また、欠損がほとんど見られない完全性も重要な評価要素でした。

古美術永澤では、仏教美術品の文化的価値を正しく評価し、適正な価格での買取をいたしております。金銅仏や木彫仏、絵画など、仏教美術品の買取をお考えの際は、ぜひ古美術永澤までご相談ください。専門知識を持つ査定士が丁寧に査定させていただきます。

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