
千住博 屏風「峡谷」
このたび、現代日本画を代表する画家 千住博 による屏風作品「峡谷」をお譲りいただきました。
千住博は1958年生まれの日本画家で、伝統的な岩絵具や和紙の技法を基盤としながら、現代的な空間表現で世界的な評価を受けている作家です。特に滝や水の流れをモチーフとした作品で知られ、自然の風景を単なる写実ではなく、精神性や静けさを伴う象徴的な表現として描く点に大きな特徴があります。こうした表現は海外美術館でも高く評価され、日本画の新しい可能性を切り開いた存在といえます。
本作「峡谷」は、金地と群青の対比が非常に印象的な屏風作品で、画面中央を流れる川の輝きが強い存在感を放っています。金箔による余白は単なる装飾ではなく、光や時間の流れを感じさせる重要な要素として用いられることが多く、千住作品においても精神的な広がりを生み出す役割を担っています。
また、深い青で描かれた樹影や鳥のシルエットは、静寂の中に生命の気配を感じさせ、観る者に広大な自然の中へ引き込まれるような感覚を与えます。特定の場所を描いた風景というよりも、「どこかに存在する原風景」を想起させる構成は、千住作品に共通する魅力のひとつです。
保存状態についても大きなダメージは見受けられず、屏風としての構造もしっかりしており、作品の世界観を十分に楽しめる良好なコンディションでした。サインおよび落款も確認でき、作品としての信頼性の面でも評価できる一件でした。
古美術永澤では、こうした大型作品も積極的にお買取りしております。大きな作品、重い作品もスタッフが丁寧に運ばせていただきますので、お気軽にご相談ください。
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