
近藤悠三(こんどう ゆうぞう)染付絵皿
この度、お客様より、陶芸家 近藤悠三(こんどう ゆうぞう)作の「染付 小皿」をお譲りいただきました。
近藤悠三は、戦後日本を代表する陶芸家の一人であり、特に染付の分野で多大な功績を残しました。1977年には人間国宝(重要無形文化財「染付」の保持者)に認定され、その卓越した技術と芸術性は、国内外から高く評価されています。
今回、買取させていただきました作品は、近藤悠三の個性が光る逸品です。まず目を引くのは、軽やかな筆致で描かれた絵付。伝統的な染付の技法を用いながらも、どこかユーモラスで自由な表現は、作風をよく表しています。簡潔でありながらも生命感に満ち、その眼差しには慈愛が感じられます。
また、左側には「福寿」の二文字が書かれています。吉祥の意が込められたこの文字は、絵付と調和し、作品全体に温かみと幸福感を与えています。近藤悠三の作品は、その美しさだけでなく、見る者の心に安らぎをもたらす不思議な魅力を持っています。
器の造形もまた見事です。四角い形に、縁取りの染付がシャープな印象を与えつつ、手作りの温かみが感じられる柔らかなラインが共存しています。器の裏側には、釉薬の流れる様子や、丁寧な高台の作りが見て取れ、細部に至るまで丹念に作られたことが伺えます。
古美術品や陶磁器の価値は、作者の知名度や希少性はもちろんのこと、作品の状態、そして何よりもその作品が持つ「物語」によって大きく左右されます。
古美術永澤では、近藤悠三をはじめとする人間国宝作家や、近代陶芸、古陶磁器の買取に力を入れております。一点一点の作品が持つ歴史や価値を丁寧に査定し、お客様にご納得いただける価格をご提示できるよう努めております。
ご自宅に眠っている、買取を検討中の作品がございましたら、ぜひ一度、古美術永澤にご相談ください。専門の査定士が、お客様の思い出と共に大切にされてきたお品を、心を込めて拝見させていただきます。
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