
加藤麦岱 黄瀬戸茶碗
本作は、瀬戸焼の歴史に足跡を残した加藤麦岱(かとう ばくたい、1899-1972年)による格調高い茶碗です。
麦岱は、明治時代末期から昭和時代にかけて活躍した愛知県の陶芸家であり、美濃や瀬戸の伝統技法を深く研究し、数々の作品を世に送り出しました。
なかでもこの黄瀬戸茶碗は、淡い黄色を帯びた独特の釉調(あぶらげ肌)が巧みに表現されており、器肌に走る繊細な貫入や、さりげなく施された緑の胆礬(たんぱん)の景色が、侘び寂びの風情を伝えています。
麦岱の確かな轆轤さばきによる洗練された造形は、当時の高い技術と作陶への真摯な姿勢を感じさせます。
歴史的な背景に目を向けると、瀬戸や美濃における黄瀬戸は、桃山時代に茶人たちの間で好まれたスタイルです。麦岱はその古典の美を独自の解釈で再現し、近代における瀬戸・美濃陶芸の技術を次世代へと繋ぐ重要な架け橋となりました。
古美術永澤では、このような歴史や伝統を持つ作家物や茶道具の査定を承っております。茶道具や古陶磁の整理をお考えの際は、古美術永澤へお気軽にご相談ください。
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