
如意香炉
中国古玩の如意香炉をお譲りいただきました。
本品は、中国で古くから親しまれてきた篆香(てんこう・印香)を楽しむための香道具で、吉祥を象徴する「如意」の形を取り入れた優美な意匠が特徴です。如意とは「意のままに願いがかなう」という意味を持つ瑞祥の器物であり、清代以降は香道具や文房具、工芸品の装飾としても盛んに用いられました。
印香炉は、香灰の上に香印(篆香模)を置き、香粉を詰めて文様を成形し、ゆっくりと燃焼させる香道具です。その歴史は宋代まで遡るとされ、明・清時代には文人趣味の広がりとともに意匠性の高い作品が数多く制作されました。特に清末には、南通の名工、丁月湖(ていげつこ/1829~1879年)が印香炉の改良・発展に大きく貢献し、多彩な造形や篆書文様を取り入れた作品を数多く考案したことで知られています。『印香炉譜』には百種類を超える図案が掲載され、後世の印香炉制作にも大きな影響を与えました。
今回お譲りいただいた品は、頭部や柄に吉祥文様や篆書風の装飾が施された如意形の香印で、意匠性の高い作りが印象的な一品でした。現存する印香炉は使用による欠品が多く、香印や内部部品まで揃っているものは資料的価値も高く評価されています。
古美術永澤では、中国古玩をはじめ、印香炉・香道具・文房具・香炉などの中国美術を幅広く査定しております。ご自宅に詳細が分からない中国古玩や香道具がございましたら、お気軽にご相談ください。
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