
魚子地「雪中の筍」図 小柄
刀装具の一つである「雪中の筍」図 小柄(こづか)をお譲りいただきました。
小柄は刀の鞘の差裏に装着される小刀の柄であり、実用的な側面を持ちながらも、武士の嗜みとして意匠が追求された刀装具の一つです。
本作は、深みのある黒地に細やかな魚子(ななこ)打ちが施され、その上に竹林の中で人物が筍を掘る様子が表されています。図柄からは、中国の故事「雪中の筍」を題材としたものと思われます。
この話は、孟宗(もうそう)という人物が、「筍を食べたい」と言った病気の母親のために、厳しい冬の雪の中で筍を探したところ、祈りが通じて筍が現れ、母親に筍を食べさせることができたという孝行譚で、後に「孟宗竹(もうそうちく)」の名の由来にもなったことでも知られています。
こうした中国の故事や儒学の教えは、当時の武士にとって重要な教養の一つでした。武芸だけでなく、漢学や論語などを学び、文武両道を重んじる姿勢が求められていました。本作のような意匠にも、そうした教養や価値観が反映されています。
古美術永澤では、こうした刀装具に宿る歴史的価値と職人の伝統技法を大切に受け継いでおります。コレクションの整理や、大切に保管されていた逸品の価値を確認したいとお考えの際は、ぜひ古美術永澤へご相談ください。
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