
吉原治良の1953年作品
吉原治良の1953年の作品をお譲りいただきました。
1953年は吉原治良(1905-1972)にとって大きな転換点となった年でした。この時期、吉原は抽象表現主義の影響を深め、のちに「具体美術協会」を設立する前段階の重要な作品を生み出しています。この年の作品群は、色彩の豊かさと大胆な筆致が特徴的で、西洋と東洋の美意識が融合した独自の表現を確立していました。
1953年の吉原作品は、従来の抽象画から一歩踏み出し、より力強い筆のストロークと鮮やかな色彩対比が顕著になっています。
吉原が50代となり、芸術家として円熟期に入った時期でもあります。具体美術協会設立(1954年)直前のこの時期の作品は技術的な完成度が高く、国際的な美術市場でも高い評価を受けています。近年のオークションでは高額で取引されることもあり、コレクターからの需要が高まっています。
買取査定においては、作品の真贋を確認するための裏面のサイン、来歴書類、所蔵歴などの確認が最も重要です。また保存状態も価格に大きく影響し、色あせや亀裂、変色などの劣化が少ないほど高評価となります。重要な美術館での展示歴がある作品は美術史的価値が認められた証として買取価格に反映されます。さらに、大型作品や吉原独自の特徴的な技法を用いた作品は市場でも希少性が高く評価される傾向にあります。
古美術永澤では専門家による丁寧な査定を行い、吉原治良をはじめとする戦後日本美術の名品の適正価格での買取を実現しています。大切にされてきた芸術作品の価値を最大限に評価いたしますので、ぜひご相談ください。
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