
唐津焼 茶碗
この度、江戸初期に作られたと見られる貴重な唐津焼茶碗をお譲りいただきました。
素朴ながらも深い味わいを持つこの茶碗は、まさに当時の美意識を今に伝える貴重な遺産です。
お持ち込みいただいたお客様は、ご実家の蔵から出てきたものの、その価値については詳しくご存知なかったとのことです。
この茶碗の魅力は、何と言ってもその土味(つちあじ)にあります。唐津焼は、朝鮮半島から伝わった技術を礎に肥前国(現在の佐賀県・長崎県)で発展した焼物で、その特徴は、地元の土を活かした素朴で力強い造形と温かみのある肌合いにあります。
使い込まれることで現れる貫入(かんにゅう)もまた、この茶碗がたどってきた長い時間を物語っており、茶人の手に渡り、幾度となく茶が点てられてきたであろう情景が目に浮かぶようです。
共箱には、墨書きが見られ、その筆致からも大切にされてきたことが伺えます。江戸初期という時代背景を考えると、茶の湯が武士階級や富裕な町人の間で盛んに行われていた時期であり、この茶碗もまた、社交の場や精神性を深める道具として重用されたものと見られます。
今回、買取させていただいた唐津焼茶碗は、単なる器としてだけでなく、当時の文化や人々の暮らし、そして美意識を語る歴史的な資料でもあります。私たちは、このような貴重な古美術品が次世代へと確実に受け継がれていくよう、適正な価値を見極め、丁寧に次の持ち主へと橋渡しする役割を担っております。
ご自宅に眠る、もしかしたら価値あるかもしれないお品物について、ご不明な点がございましたら、どうぞお気軽に古美術永澤までご相談ください。一点一点、丹念に拝見し、その真価を見極めさせていただきます。
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