
こちらは三代 歌川豊国・歌川広重「双筆五十三次 品川 身仕舞部屋」です。
双筆五十三次は広重と三代豊国の合作で、広重が画面上部の「コマ絵(窓枠のような小さな枠)」に各宿駅の風景を描き、人物を三代豊国が描いた大判錦絵 全55図の連作です。
本図は最初の宿場である品川を取り上げています。目録では「品川 身仕舞部屋」となっているため、品川にあった遊郭の遊女が身支度をしている場面だと考えられます。鮮やかな赤い鹿の子絞りの着物を着た遊女が鏡台の前に座り、髪を結ってもらっています。左手に煙管を持ち、右足の脇には煙草盆が置かれ、すっかりリラックスした様子です。芸者と思しき女性は身支度をしながら稽古本を読んでいますが、これは品川宿には芸者や飯盛女を抱える多くの旅籠があったためと思われます。当時、吉原が北楼といわれたのに対し、品川は南の遊里だったそうです。背景には江戸湾の景色が配され、海に面した開放的な品川の雰囲気を伝えています。
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