
三代 徳田八十吉 九谷焼 壺
九谷焼の人間国宝である三代 徳田八十吉(とくだ やそきち、1933-2009年)による壺をお譲りいただきました。
三代 徳田八十吉は、九谷五彩(赤・黄・緑・紫・紺青)のうち赤を除いたガラス質の和絵の具を用い、グラデーション(暈かし)状に釉薬を掛け分けて焼き上げる「彩釉(さいゆう)」を考案した人物です。
伝統的な絵付け(絵画的な図様描法)から文様を排除し、近現代九谷焼のイメージを一新させ抽象美の極致へと高めました。
本品も、口縁から胴部、底部にかけて鮮やかな深い紺青・エメラルドグリーン・紫へと色彩が滑らかに移行する構成をとっています。
釉薬の色調とグラデーションそのものを造形美として昇華させています。
九谷焼は江戸時代初期に加賀国(現在の石川県)で始まり、重厚な色絵磁器として展開しました。一時期途絶えたものの幕末に再興され、明治以降は輸出工芸品としても広く知られるようになりました。
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