
明治~昭和初期にかけて活躍した日本画家、冨田渓仙(とみた けいせん、1879-1936)による、達磨大師図の掛け軸をお譲りいただきました。渓仙は狩野派や四条派を学んだのち、南画や仏画、西洋の表現主義も取り入れ、伝統的な東洋画を深く研究し自由奔放な独自の画風を確立しました。
こちらの作品は、インドから中国へ禅宗を伝えた初祖、菩提達磨(ぼだいだるま)を描いたものです。上部には禅宗の代表的な公案の一つ、達磨安心(だるまあんじん)の故事にまつわる漢詩が書かれています。不安に悩む弟子に対し、達磨大師が「その不安な心を差し出してみよ」と問いかけ、心など本来形のないものだと気づかせることで、安心を与えたというエピソードです。凄みのある顔で描かれることの多い達磨図ですが、こちらはどこか人間臭い、愛嬌のある寂しげな表情が漂っています。ふと立ち止まって自分の心と向き合いたくなるような、不思議な魅力をもつ作品です。
古美術永澤では、このような名品を次代へと引き継ぐお手伝いをしております。お手元に眠っている掛け軸や絵画、大切にされてきたコレクションの整理をご検討の際は、ぜひ私どもにご相談ください。
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