
こちらは「東海道名所風景 歌川芳艶「東海道之内 藤之杜 走馬」」です。
「東海道名所風景」は文久三年の四月から七月にかけての改印を持つ160点以上におよぶ大判錦絵竪形の揃物で16人の浮世絵師によって描かれた作品です。十四代 将軍徳川家茂の上洛を題材にしており、「御上洛東海道」、「合作東海道」などと呼ばれています。
こちらはどちらも山城国(現在の京都市伏見区)にある藤森神社(ふじのもりじんじゃ)で行われていた「駈馬神事(かけうましんじ)」という伝統的な馬術行事を描いています。伏見奉行所の衛士警護の武士や、各藩の馬術指南役、町衆らが、寿及左馬の一字書き、藤下がり、手綱潜り、横乗り、逆立ち(杉立ち)、矢払い、逆乗り(地藏)等の他、数種の技を競いあったものであります。乗子は練習することなく、ぶっつけ本番で、それが彼らの心意気でした。馬場は一の鳥居から拝殿までの180メートルの一直線。馬上の所作は戦の実戦的な騎乗訓練であり、いかに技を美しく神様にみせるかが大切だと言われています。
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