
こちらは江戸の花名勝会のうち「み 三番組 嵐璃寛/芝札の辻浦/札の辻浦」です。
「江戸の花名勝会」は歌川豊国三代(初代国貞)の役者絵を中心に、複数の絵師の絵を一枚に配した 「貼交絵(はりまぜえ)」。江戸町火消「いろは四十八組」の各組を代表する名所旧跡を紹介する形で、絵には各組の纏が描かれ、また、その地にゆかりの歌舞伎の演目、当時の人気歌舞伎役者などが描かれています。
役者絵には「加賀の千代」に扮した嵐璃寛が描かれています。加賀の千代は江戸時代中期の女流俳人で、現在の石川県白山市(旧松任市)で表具師の娘として生まれ、女性ならではの自然に対する深い愛情や、日常のささやかな感動を詠んだ数々の名句を残しました。
また、左下の「芝札の辻浦」は、江戸幕府の法令を記した高札(こうさつ)が掲げられた場所です。東海道と北国街道の分岐点であり、かつては江戸の正面入口として機能していました。
上部は札に絡めて江戸時代に社寺参拝の記念として自分の名前や住所を記した紙札を柱や門に貼った千社札(せんじゃふだ)が描かれていると思われます。
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