
こちらは江戸の花名勝会のうち「も 二番組 中村福助/銀座」です。
「江戸の花名勝会」は歌川豊国三代(初代国貞)の役者絵を中心に、複数の絵師の絵を一枚に配した 「貼交絵(はりまぜえ)」。江戸町火消「いろは四十八組」の各組を代表する名所旧跡を紹介する形で、絵には各組の纏が描かれ、また、その地にゆかりの歌舞伎の演目、当時の人気歌舞伎役者などが描かれています。
役者絵には歌舞伎「京人形」に登場する「金かな物の甚五郎(左甚五郎)」に扮した初代 中村福助が描かれています。左甚五郎は実在する江戸時代の名工で日光東照宮の眠り猫を貼ったことでも有名です。甚五郎作と言われる彫り物は全国各地に100か所近くあり、しかし、その製作年間は安土桃山時代から江戸時代後期まで300年にも及び、出身地もさまざまであるので、左甚五郎とは、一人ではなく各地で腕をふるった工匠たちの代名詞としても使われたようです。
左下には銀座の街の様子が描かれています。銀座は江戸幕府が銀貨鋳造所「銀座役所」をこの地に設けたことから、その名が生まれました。当時の銀座は金融や流通の中心であり、商人や職人が集まる繁華街として発展していきます。
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