
こちらは江戸の花名勝会のうち「十一 北組 坂東亀蔵/回向院境内/本所」です。
「江戸の花名勝会」は歌川豊国三代(初代国貞)の役者絵を中心に、複数の絵師の絵を一枚に配した 「貼交絵(はりまぜえ)」。江戸町火消「いろは四十八組」の各組を代表する名所旧跡を紹介する形で、絵には各組の纏が描かれ、また、その地にゆかりの歌舞伎の演目、当時の人気歌舞伎役者などが描かれています。
役者絵には歌舞伎『仮名手本忠臣蔵』の敵役である「高師直(こうのもろのお)」に扮した坂東亀蔵が描かれています。師直は「時代物」の代表的な大悪人(敵役)で、位の高い「高武蔵守」という設定です。傲慢で好色、歌舞伎では赤穂事件で討ち入りされた張本人である吉良上野介(きらこうずけのすけ)がモデルとなっています。
右下は回向院(えこういん)境内で行われていた大相撲(勧進角力)の様子です。相撲で立てられるのぼり旗は、江戸時代に行われた勧進相撲の頃から立てる習慣がありました。勧進相撲とは、寺社の本堂や橋、山門などを建てたり直したりする際に要する費用を捻出するために開催した相撲です。幕内力士の「雲龍(うんりゅう)」や「不知火(しらぬい)」が描かれています。
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