
こちらは江戸の花名勝会のうち「十四 北組 沢村訥升/小梅の朝の雨/小梅」です。
「江戸の花名勝会」は歌川豊国三代(初代国貞)の役者絵を中心に、複数の絵師の絵を一枚に配した 「貼交絵(はりまぜえ)」。江戸町火消「いろは四十八組」の各組を代表する名所旧跡を紹介する形で、絵には各組の纏が描かれ、また、その地にゆかりの歌舞伎の演目、当時の人気歌舞伎役者などが描かれています。
役者絵には歌舞伎『侠客春雨傘(きょうかくはるさめがさ)』などに登場する「梅の由兵衛(うめのよしべえ)」に扮した沢村訥升(さわむら とっしょう)が描かれています。梅の由兵衛は元禄の頃に大阪で悪事を働いた人物をモデルに、江戸の侠客として脚色されました。
上部に描かれているのは、江戸屈指の高級料亭「小倉庵」で名物としていた「おしるこ」が描かれています。小倉庵は店の場所も小梅で、碗の横にお口直しのために「小梅」が添えられていることからも「小梅」に関連して描かれたものです。
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