
こちらは豊原国周の梅幸百種之内「仮名手本忠臣蔵<七段目>お軽」です。
「梅幸百種(ばいこうひゃくしゅ)」とは、梅幸という歌舞伎役者が扮した100種の役を豊原国周(とよはらくにちか)が版画であらわしたもので、梅幸とは幕末から明治にかけて活躍した名優、五代目 尾上菊五郎の俳名です。全100図にわたって描き出した国周の晩年の代表作として知られています。
祇園の一力茶屋で遊興する大星由良之助(大石内蔵助=本図左上)のもとへ、旧臣たちや討入りに加わりたい寺岡平右衛門がやってくるが、一向に取り合わない。深夜、息子・力弥が亡君(浅野内匠頭)の奥方からの密書を届ける。高師直(吉良上野介)に内通する斧九太夫と遊女・お軽が密書を盗み読んだこと(本図)に気づいた由良之助は、お軽に身請け話をもちかけます。再び現れた平右衛門は、妹・お軽を由良之助は身請けして殺すつもりと悟り、手柄を立てたいと、お軽を手にかけようとする平右衛門と、夫と父の死を知らされたお軽は覚悟を決めます。それに心打たれた由良之助は、平右衛門が討入りに加わるのを許し、お軽に九太夫を討たせるという物語です。
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