
こちらは豊原国周の梅幸百種之内「廿三回筐画艸紙(ふみめぐる みえぞうし)張飛」です。
「梅幸百種(ばいこうひゃくしゅ)」とは、梅幸という歌舞伎役者が扮した100種の役を豊原国周(とよはらくにちか)が版画であらわしたもので、梅幸とは幕末から明治にかけて活躍した名優、五代目 尾上菊五郎の俳名です。全100図にわたって描き出した国周の晩年の代表作として知られています。
「廿三回筐画艸紙」は、明治7年3月に東京・守田座で初演された歌舞伎・浄瑠璃の外題です。張飛は三国時代の蜀を建国した劉備(本図右上の右)の盟友で、関羽(本図右上の左)とともに劉備と義兄弟のちぎりをかわした豪傑です。『三国志』でも活躍し、「五虎将軍」といわれた劉備に従う五人の猛将で、関羽に次ぐナンバーツーが張飛でした。劉備と同郷の涿郡の出身で、関羽と違って知性とはほとんど無縁、ひたすら力と情のみの人物であるが、その八方破れな生き様が庶民の絶大な人気を博していたと言われています。
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